アーリーリタイヤのFIREとは

FIREとはなんのこと?

60歳もしくは65歳まで働いて定年を迎えて退職するというのが、世間一般ではリタイヤについての普通の考えですが、若い世代を中心にFIREというリタイヤの仕方が注目されています。
これは「アーリーリタイヤ」とも呼ばれるもので、まだ若いうちに、少なくても会社員や自営業としての働き方をやめるというものです。
アメリカでは若いうちから不労所得を得ることによって、元気なうちにリタイヤしてのんびりと生活を送るという考えが多いですが、それが日本においても見られるようになっています。

実際にどうやってFIREをするのかというと、資産運用をすることによって給与所得などに頼らない経済的な独立を果たすのが一般的です。
20代や30代のうちは給料を稼いで、それを投資元本に充てます。
まとまった運用益を得られるようになり、それが生活費を始めとする支出を上回るほど安定的に出るようになったらリタイヤするわけです。

このアーリーリタイヤの考えは、昔の考えとは多少異なります。
以前は早いうちに退職するというのは、あくまでも給料で稼いだ分を貯蓄することで残りの人生を過ごすというものでした。
しかし、FIREは投資を軸として退職後の資金をまかないます。
そのため、高収入を得ているサラリーマンでなくても、節約して元本を作り、効率の良い投資ができれば可能だというのが大きな特徴なのです。

FIREをするメリットとデメリットは?

FIREのメリットは、やはり退職後の自由な生活が待っているということです。
会社や仕事に縛られずに自分の好きなように生きることができます。
またFIREではマネーリテラシーを磨くことが求められますので、その後の人生においても浪費をすることなく、賢くお金を使って経済的なストレスを抱えることなく生活できるのも利点と言えます。

FIREをすると、まだ元気なうちに退職できますので、完全に働くのを辞めるのではなく好きなことを仕事としながらも生活できる可能性を秘めています。
その仕事は特にお金を稼ぐためというよりも、本当に自分がやりたいことをやっていくとか、人のために役立つ仕事をするといった形を採れます。
お金にこだわらないで働けるというのは、人生に充実感を与えるものとなるでしょう。
もちろん、全く仕事をしないで過ごすという選択肢もあります。

デメリットとしては、運用益が安定しないと収入が厳しくなることもあるという点です。
FIREをするには、年率4パーセントの運用益を目指します。
通常であればそれほど難しくありませんが、世界情勢の変化などによって不安定な時期を迎えるリスクもあります。
さらに、予測不能な支出が出た時、たとえば病気や怪我をして治療費がかかるといった場合に、対応できるだけの資金を捻出できるかという不安感も一つのデメリットとなります。