血圧の下が高い場合のリスクとは

血圧の下が高いとはどんな状態なの?

血圧が高いのは健康によくないというのは、周知の事実です。
しかし、「血圧の下が高い」と医師から注意されることがあります。
これは通常の高血圧とは違うものなのでしょうか?

血圧を測定すると2つの数値が出てくることから分かるように、血圧というのはいわゆる上と下に分けて考えます。
このうち上の血圧とは、心臓が収縮して血液が体内に強く送り込まれている時の圧力をことを指します。
一方で下の血圧とは、心臓が緩くなる、もしくは広がった状態となり、血液の圧力が弱くなっている時の測定値を指します。
血圧の下が高いというのは、本来であれば緩んで圧力がずっと低くなっていないといけない状態なのに、なかなか圧力が下がらないということを意味します。

こうした血圧の下が高くなる原因はいくつかありますが、代表的なのは血管が硬くなってしまっている問題です。
特に手足の末端の血管が硬化していると、血管の広がりが悪くなって詰まったり流れが遅くなったりします。
そうなるとなかなか血圧が落ちることなく、高い状態をキープしてしまうのです。

こうした血圧の下が高い人の特徴としては、肥満傾向にあることや喫煙している、アルコールの多量摂取、運動不足といったものが挙げられます。
しかも下の血圧が低いのは中高年だけでなく、若い人でも起こりえる問題となっていますので注意が必要なのです。

血圧の下が高いリスクとは?

血圧の下が高い理由は、上記のように動脈硬化によるものです。
そのため、重大な疾患をもたらすリスクが高まります。
たとえば、脳梗塞やくも膜下出血、脳出血といった脳血管障害が起こりやすくなります。
心臓にもリスクをもたらし、狭心症や心筋梗塞などを引き起こす可能性が高まります。
血管の中でも特に抹消系で硬化のサインは早く見られますので、足の抹消動脈疾患などが起こりやすいです。

さらに、大動脈にも障害をもたらすことがあり、大動脈乖離や大動脈瘤といった致命的な疾患を引き起こすリスクが出てくるのです。
このように、血圧の下が高いというのは軽く見てはいけないものです。
いくら血圧の上が正常に近いものであっても、下の方で異常が起きているなら十分な注意が必要となります。

血圧の下げ方について

高血圧の根本的な原因は生活習慣によるケースが多いです。
まず食生活を自己分析して、改善していきましょう。
アルコールの量を減らすことや減塩を意識すること、野菜やフルーツなどを積極的に摂るように努めて、いわゆる健康的な食生活を送りましょう。

また、定期的に軽いものでも構わないので運動をすることや、タバコを控えるといった変化も求められます。
毎日の生活の中での改善が必要なので、すぐには大きな変化を付けられないかもしれませんが、頑張って少しずつでも改善を図っていきましょう。